開催期間2016年7月16日(土) から 2016年9月4日(日)
概要著作権の関係上、作品の印刷はできません。
いまをときめく現代アーティスト13人によるこの世界の変容――秋田初公開となる日本画家・松井冬子、夭折の画家・石田徹也、怪なるものを描く日本画家・金子富之。また、奈良美智≪コズミック≫、天野喜孝の最新作≪百鬼夜行≫、山口晃の≪九相圖≫など、恐ろしくも美しい作品約50点があなたを異界へといざないます。
「異界」とは、自己の世界と他者の世界とを分断してとらえた異世界のことです。動物と人、現世と来世、この世とあの世といった、自己が存在すると認識している世界とは区別した外側の世界を意味します。 ふたつの世界のあいだには、領域を隔てる「境界」があり、空間や秩序を区切る「結界」があります。境界や結界を挟んで人は、現実と異界を往還し、時には異界からの訪問者である鬼と遭遇しました。人は、異界とともに暮らしてきたのです。 社会の狭間で不安や痛みを抱えながら生きる現実と、心の奥深くで畏れ、向き合う闇のなかでひそかに存在感を放つ異界。わたしたちは今その境界にたたずみ、異界の存在に気づかず生きているのかもしれません。 本展では、いにしえより多くの絵師によって繰り返し描かれてきた『百鬼夜行絵巻』『付喪神記』の鬼を案内役に、現代人が見失ってしまった異界を白昼の美術館に甦らせます。恐ろしくも美しい異界への扉をひらくのは、心の闇を見据える13人の現代アーティストです。現実のなかに突如としてひらく裂け目をのぞき込み、この世界の変容を感じていただければ幸いです。 |
主な展示作品 天野喜孝《百鬼夜行》2016年(作家蔵) 石田徹也《無題》1997年頃(東京国立近代美術館蔵) 《捜索》2001年(第一生命保険株式会社蔵) 岡本瑛里《かやせ、もどせ》2010年(東京都台東区蔵) 《石橋》2014-2016年(作家蔵) 金子富之《現代持衰》2015年(作家蔵) 《蚯蚓の怪》2012年(作家蔵) 鴻池朋子《Dark Crow》2010年(個人蔵) 《白無垢》2015年(個人蔵) 田村一 《ヒラヒラ嚢メ蕾ム》2016年(作家蔵) 奈良美智《コズミック》2007年(タグチ・アートコレクション) 《サイレント・ヴァイオレンス》1996年(タグチ・アートコレクション) 藤浩志 《i-doll arrangement》2016年(作家蔵) 真島直子《JIGOKURAKU》2016年(作家蔵) 松井冬子《終極にある異体の散在》2007年(作家蔵) 《應声は体を去らない》2011年(作家蔵) 三瀬夏之介《空虚五度》2012年(作家蔵、平塚市美術館寄託) 山口晃 《九相圖》2003年(高橋コレクション蔵) 《九相圖》2015年(高橋コレクション蔵) 山本太郎《白線散華図》2010年(作家蔵) 《白梅点字ブロック図屏風》2006年(第一生命保険株式会社蔵) 『百鬼夜行絵巻』江戸時代後期(國學院大學図書館) 『付喪神記』江戸時代後期(國學院大學図書館) |
講演会「石田徹也をひらく」 講師 勝山 滋(平塚市美術館学芸員) 日時 7月23日(土) 14:00~15:30 会場 1Fレクチャールーム 参加料 無料 定員 40名 ※お電話での事前申し込みが必要です。 ℡:018-853-8686 | |
アーティストトーク ゲスト 松井 冬子(日本画家) 日時 8月6日(土) 17:00~18:15 会場 2Fミュージアムラウンジ 定員 40名 ※定員に達したため、受付を終了しております。 | |
ワークショップ「妖怪地図をつくろう」 講師 金子 富之(日本画家) 日時 8月21日(日) 14:00~16:00 会場 1Fレクチャールーム 参加料 無料 定員 20名 ※お電話での事前申し込みが必要です。 ℡:018-853-8686 | |
ギャラリートーク 7月16日(土) 10:30~11:30 7月31日(日) 14:00~15:00 8月14日(日) 14:00~15:00 8月28日(日) 14:00~15:00 当日の観覧券、もしくは年間パスポートをご持参ください。 |